神奈川県横浜市の末原刑事法律事務所公式サイト(刑事事件・少年事件に強い弁護士が適正な弁護士費用で迅速に対応・誠実に弁護いたします。神奈川・東京対応)

ご家族が逮捕されてしまったら,今すぐお電話を!

080-7990-4406

無料メール相談はこちら

初回電話相談は無料
9:00~23:00(土日祝対応)
対応地域:神奈川県・東京都

新法考察13(取調べ全過程の録音・録画制度の導入【H31.6までに施行】)

刑事訴訟法301条の2

1 次に掲げる事件については,検察官は,第322条第1項の規定により証拠とすることができる書面であって,当該事件についての第198条第1項の規定による取調べ(逮捕又は勾留されている被疑者の取調べに限る。第3項において同じ。)又は第203条第1項,第204条第1項若しくは第205条第1項(第211条及び第216条においてこれらの規定を準用する場合を含む。第3項において同じ。) の弁解の機会に際して作成され,かつ,被告人に不利益な事実の承認を内容とするものの取調べを請求した場合において,被告人又は弁護人が,その取調べの請求に関し,その承認が任意にされたものでない疑いがあることを理由として異議を述べたときは,その承認が任意にされたものであることを証明するため,当該書面が作成された取調べ又は弁解の機会の開始から終了に至るまでの間における被告人の供述及びその状況を第4項の規定により記録した記録媒体の取調べを請求しなければならない。ただし,同項各号のいずれかに該当することにより同項の規定による記録が行われなかったことその他やむを得ない事情によって当該記録媒体が存在しないときは,この限りでない。

一 死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件

二 短期1年以上の有期の懲役又は禁錮に当たる罪であって故意の犯罪行為により被害者を死亡させたものに係る事件

三 司法警察員が送致し又は送付した事件以外の事件(前二号に掲げるものを除く。)

2 検察官が前項の規定に違反して同項に規定する記録媒体の取調べを請求しないときは,裁判所は,決定で,同項に規定する書面の取調べの請求を却下しなければならない。

3 前2項の規定は,第1項各号に掲げる事件について,第324条第1項において準用する第322条第1項の規定により証拠とすることができる被告人以外の者の供述であって,当該事件についての第198条第1項の規定による取調べ又は第203条第1項,第204条第1項若しくは第205条第1項の弁解の機会に際してされた被告人の供述(被告人に不利益な事実の承認を内容とするものに限る。)をその内容とするものを証拠とすることに関し,被告人又は弁護人が,その承認が任意にされたものでない疑いがあることを理由として異議を述べた場合にこれを準用する。

4 検察官又は検察事務官は,第1項各号に掲げる事件(同項第三号に掲げる事件のうち,関連する事件が送致され又は送付されているものであって,司法警察員が現に捜査していることその他の事情に照らして司法警察員が送致し又は送付することが見込まれるものを除く。)について,逮捕若しくは勾留されている被疑者を第198条第1項の規定により取り調べるとき又は被疑者に対し第204条第1項若しくは第205条第1項(第211条及び第216条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により弁解の機会を与えるときは,次の各号のいずれかに該当する場合を除き,被疑者の供述及びその状況を録音及び録画を同時に行う方法により記録媒体に記録しておかなければならない。司法警察職員が,第1項第一号又は第二号に掲げる事件について,逮捕若しくは勾留されている被疑者を第198条第1項の規定により取り調べるとき又は被疑者に対し第203条第1項(第211条及び第216条において準用する場合を含む。)の規定により弁解の機会を与えるときも,同様とする。

一 記録に必要な機器の故障その他のやむを得ない事情により,記録をすることができないとき。

二 被疑者が記録を拒んだことその他の被疑者の言動により,記録をしたならば被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき。

三 当該事件が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(略)第3条の規定により都道府県公安委員会の指定を受けた暴力団の構成員による犯罪に係るものであると認めるとき。

四 前二号に掲げるもののほか,犯罪の性質,関係者の言動,被疑者がその構成員である団体の性格その他の事情に照らし,被疑者の供述及びその状況が明らかにされた場合には被疑者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあることにより,記録をしたならば被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき。

 

本改正により,取調べの可視化が部分的に実現されます。

具体的には,裁判員裁判対象事件や検察独自捜査事件については,逮捕・勾留されている被疑者に対する取調べの全過程が録音・録画されることになります。

記念すべき第一歩が踏み出されたのは喜ばしいことですが,理想的な可視化制度には程遠い段階にあることも確かです。

例えば,逮捕から警察署に連行されるまでの間,パトカーの中で自白を強要されたとしても,その状況が録音・録画されることはありません。

また,逮捕や勾留はされていない事件(在宅事件)においても,逮捕をちらつかせて自白を強要することがありますが,その状況も録音・録画されることはありません。

さらに,別件で勾留されている被疑者に対する本件取調べを,在宅事件における取調べとみるときは,身柄拘束下における取調べであるにもかかわらず,録音・録画されないおそれもあります。

このように,弁護士が警戒すべき場面は,枚挙に暇がありません。

また,捜査機関が,安易に機器故障を理由として録音・録画しなかったり,被疑者の黙秘を理由に録音・録画を止めたりするのは,絶対にあってはならないことですので,弁護士による厳重なチェックが必要不可欠です。

最終的には,「裁判員裁判対象事件や検察独自捜査事件」「逮捕・勾留されている」などといった限定なく,すべての被疑者に対するすべての取調べについて録音・録画をする必要がありますし,被疑者だけでなく,被害者や目撃者などに対する事情聴取についても,捜査官の作り上げたストーリーに沿うよう誘導されるおそれが常に存在しますので,同様に録音・録画をすることが原則とされるべきではないかと思います。

このような制度を実現するためにも,弁護士は,捜査機関に対し,法律上の最低限の義務を果たすだけでは甚だ不十分であることを,絶えず訴えていく必要があります。(末原)

 
対応地域
神奈川(横浜・川崎・相模原・横須賀・小田原・保土ヶ谷・鎌倉・藤沢・平塚・厚木・戸塚・大船・逗子・久里浜・茅ヶ崎・海老名など)
東京(品川・新橋・渋谷・新宿・池袋・大崎・五反田・目黒・恵比寿・原宿・代々木・蒲田・大森・大井町・浜松町・有楽町・銀座など)

top