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器物損壊

法定刑

器物損壊の罪を犯した場合,1月以上3年以下の懲役または1万円以上30万円以下の罰金もしくは1,000円以上1万円未満の科料に処せられます(刑法261条)。

なお,器物損壊行為から3年で時効になります(刑事訴訟法250条2項6号)。

弁護方針

逮捕等回避

器物損壊は,在宅捜査か,現行犯等で逮捕されたとしても,勾留されないことが多いタイプの犯罪といえます。もっとも,例えば,近隣トラブルの末,被害者宅の玄関ドアを損壊したというようなケースの場合,被疑者が被害者の住所などを知っている状態になりますので,逮捕・勾留されてしまうこともないとは言い切れません。早期に弁護士に相談し,自首も検討しつつ,逮捕・勾留回避活動をしっかり行い,逮捕・報道回避,釈放獲得を目指す必要があります(お知らせ「刑事事件の報道や勤務先・学校への露呈の回避」も併せてご覧ください)。

仮に勾留され,起訴されてしまったとしても,弁護士が適切な内容の保釈請求をすれば,保釈が認められる可能性は十分にあります。示談が成立すれば,その可能性はさらに高まります。もっとも,極めて悪質な事案の場合,保釈が認められないこともあります。このような場合,裁判がある程度進んだ時点で,再度保釈にチャレンジすることになります(お知らせ「勾留と保釈」も併せてご覧ください)。

認め事件

器物損壊の場合,弁護士を介して被害者に謝罪した上,示談成立を目指すことが活動の中心になります(弁護士費用プラン①参照。お知らせ「示談」「情状弁護」も併せてご覧ください)。

また,被害者が示談を完全に拒否している場合,弁護士を介して贖罪寄付を行うこともあります。もっとも,後に被害者が翻意し,寄付金に加えて示談金も用意しなければならないリスクもありますので,贖罪寄付を行うかどうかは,慎重に判断しなければなりません。

他に,自首,家族など監督者の存在のアピールなども必要になってきます。

また,弁護士が行為の態様・結果・動機といった基本的な部分もきちんとチェックし,当該器物損壊行為が同種事案の中で特に悪質とまではいえないと主張できるような要素を,漏れなく拾い上げる必要もあります(お知らせ「行為責任主義」も併せてご覧ください)。

否認事件

器物損壊の場合,捜査段階では,弁護士が頻繁に接見するなどして取調べ等の捜査状況を把握すると共に,終局処分の見通しを早期に把握することが必要不可欠です。弁護士の見極め次第では,嫌疑不十分を狙うことも十分にあり得るところです。被疑者自身は,黙秘権行使を原則とし,あえて積極的に供述していくときは,弁護士と相談しながら慎重に行っていく必要があります。

裁判段階では,まず弁護士が検察官証拠を吟味し,その上で網羅的な証拠開示請求を行って開示証拠を精査し,弁護士と被告人が綿密に協議しながら,検察官立証の要を崩す方策を見つけ出す必要があります。要となる検察官証拠に対する証拠意見はすべて不同意として,証人の証言の不合理な部分を反対尋問で徹底的に叩いたり,被告人に有利な証拠を積極的に収集・提出したり,被告人は無罪であることを弁論で強力かつ説得的に論じたりするなど,事案に応じ様々な手を打っていくことになります。

事案ケース

連続放火を疑われた器物損壊の事案で,接見や更生環境整備等の活動により,略式罰金処分を獲得したケース(ご本人のご主人様の声)

逮捕当日に電話相談し,委任契約を結ぶと,その日のうちに,接見に行って頂きました。

留置初日は被疑者との連絡手段が限られ,心が動揺している中で,末原先生に素早く行動して頂き,大変,気持ちが落ち着きました。

事件の経過についても,専門家としての経験と冷静な分析力に基づき,的確なアドバイスを頂きました。

勾留中の状況把握だけではなく,勾留が解かれた後,どうやって再発を回避するのか,被疑者の見守り方,監督の仕方について,捜査の初期段階から指摘をして頂き,あらかじめ考えておくことができました。

何事も初めてのことばかりで,一人悩んでいては気づかない,重要事項です。

貴重なアドバイスをして頂き,有難うございました。

過去の似たようなケースを取り扱われた際の経験に基づく情報やアドバイスも,事件を考えるうえで,また,今後の生活を考えるうえで,大変役に立ちました。

心療内科クリニックの受診を勧められたことも,類似の事件を数多く取り扱われている中から出てくるアドバイスであり,事件の原因・経過をどう解釈したらよいか,右往左往するばかりの私にとっては,ひとつの新たな処方箋となりました。

捜査の進展に伴い,次に何があるのか,家宅捜索での対応はどのようにするべきか,勾留期限の延長はあるのか,事情聴取はいつ行われるのか,どのように対処したらよいのか,釈放後の被疑者の監督の仕方を具体的にどうするのか,次から次へと沸き起こる疑問点について,丁寧にわかりやすく,教えて頂くことができました。

家族・親族への周知・相談についても,被疑者の感情に配慮し,周知対象者をできる限り限定すること,被疑者にきちんとこのことを伝えて了解を得たうえで行動すること,という,被疑者の意思を尊重した進め方について,アドバイスをして頂き,被疑者とその家族との信頼関係維持に役立つ助言を頂戴致しました。

全体として,末原先生の接見,私の面会,捜査の進展,今後の予測など,日々進行・変化する状況を迅速な情報交換と情報共有によって乗り越えてきたという印象であり,1日1時間たりともおろそかにせずの素早い対応振りに感謝しています。

有難うございました。

弁護士から

罪名こそ器物損壊でしたが,実質は放火事件でした。被害が甚大になりがちなのが放火の恐ろしいところですので,万が一にも再犯に及ぶことのないよう,家族会議を重ね,万全の更生環境を整備していってください。

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